ウシに食べさせてるのはこんな牧草

 

こんにちは

今日は牧草ロールのお話。

 

今年の夏に収穫した牧草をいま牛たちに与えているよ。

ロールは特殊なラップで密閉して、

中で微生物が発酵をすることによって

牧草サイレージができあがるよ。

人間がらたべる発酵食品とおなじで微生物の力をかりてるよ。

土壌にいる微生物を、牧草を刈るときに一緒に密閉して

サイレージを調製するよ

サイレージ化したイネ科の牧草

生の牧草は緑色をしてるけど、

水分がほどよく調製された良いサイレージは

白っぽい草になってるよ

この水分の調製がむずかしくて、

ロールの収穫時期に雨に濡らしたくない!とか、

テッダーかけて乾かしたい!とかっていうのは

水分をできるだけ飛ばしたいからなのだ

 

専門機関にできあがったサイレージのサンプルを提出すれば

そのロールに水分やpH、タンパク質などの栄養素、

リンやカルシウムなどのミネラル分、

繊維質がどれだけあるか、などの分析をしてくれて

百分率で値を示して表にしてくれるよ。

 

ウシはお産をして、次の年のお産にそなえて乳を出しながら

繁殖にも栄養を回さなきゃならない。

親牛が必要としている栄養の要求量と、子牛や育成牛が必要とするそれらは

少し異なるので、

ウシの生育ステージ、泌乳ステージにあわせて

サイレージの分析結果に基づいて、

どこのステージの牛にどの草をやるかを、決めるよ。

ただそういうのは自分だけではなくて

ホクレンなどの餌会社の営業さんや、牧場普及員さんとかに

いろいろ話しを聞きながら、

試行錯誤しながらウシに草を与えてるよ。

今いるウシたちは分娩前の一番大切な時期。

栄養が充足していたい一方で

乳生産はしていないから低水分のサイレージを与えてるよ

 

 

畑に生えている牧草の種類、雑草が多いか少ないか、

出穂前に刈ったのか、穂が出てから刈ったのか、

刈り遅れて茎が太くなって繊維質が多いとか、

牧草のサイレージっていろんな条件の組合せで

牧草の嗜好性や、ウシの産乳性が変わってくる。

それが自分たちで収穫する一番の面白いところかな。

酪農家一戸一戸が所有する土地が広くて、ウシの頭数に見合った

牧草地が所有できる北海道ならでは。

自分たちが収穫したロールを、ウシがばくばく食べている様子をみると

うれしい気持ちになるんだぁ!

 

昨日は牧場普及員さんが来てくれて

実際のサイレージをみて、色々アドバイスもらったよ

こういった関係機関の方に知識をもらいながら

営農していけたらなって思ってるよ

 

長くなってしまったけど

以上で、「牧草ロールができるまで」~完結~