哺育舎すっからかん

 

こんにちは

哺育している子牛がゼロになる日が近くて

さびしいよ〜ってお話し。

 

普通の農家さんだったら、めったにないことだけど

私たち新規就農は、親牛が一斉に分娩をむかえ

その子牛たちはこれまた一斉に離乳し、

販売する牛は出ていき、ってことで

子牛がゼロの状態になり哺育舎がすっからかんになるよ

それが、うちでは明日!

毎週水曜日に開催される市場で和牛ちゃんが1頭旅立ち、

それに合わせてまだ哺育舎に残っていたメス6頭を

育成舎に連れて行くよー

 

いま哺育舎にいる子たち。

一番手前は明日お別れする和牛ちゃん。

30頭も哺乳する子牛がいた時は

時間がかかってしょうがなくて、こんなん早く過ぎ去れーって毎日悶々としていたけど

いざ一頭もいなくなる日がくるとさびしいねぇ

極端すぎるんだよな〜。

親牛の分娩間隔はみんなバラバラだから

この先何年か後は一度に哺乳する子牛もバラけてくるといいな

 

さてと来年の分娩まで哺育のものを片付けて

使ってたハッチや哺乳瓶の洗浄にとりかかりますか〜

 

 

 

親牛のパドックデビュー

 

こんにちは

天気のよかった土曜日から、やっと親牛を外へ出したよ

なかなか段取りに時間を費やしてしまい

さぁ出そうってなった日は雨降り、とかで

4月1日からパドックへ出したかったのに

気が付けばもう半月過ぎてた〜アチャー

 

段取り、というのも

普段はチェーンでつながってるところから

歩いて行って外に出てってもらうまで

牛にとっては、ほかの牛さんやパドックへの出入り口、

そうでない出入り口など障害物がたくさん。

初めてパドックに出て行くから

ロープをはって行かせたくないところはバリアしつつ、

パドックに自分で歩いていけるよう誘導するよ

 

そんな感じで、まずは7頭出してみたよー

 

一見だだっ広い青空の写真だけど

中央に牛さん数頭。はじめはみんなかたまってたけど

しばらく経つと、各々すきなところで寝たり

草をたべたり。のーんびり。

この写真をとった日は気温もちょうど良く、

とっても気持ちよさそうだった〜

 

帰ってくる時はこりゃまた大変なんだけど

牛にそれぞれ自分のベッドのところに帰ってきてもらうよう

誘導してるよー

何頭かはスムーズに入ってきてくれるけども

中には怯えて足が進まない子もいる

はやく自分の場所覚えてくれるといいなあ

 

では今日も仕事に行ってまいる〜☺︎

 

走り回る子牛たち

 

こんにちは

 

あたたかくなった3月終わり頃から、

日中の日差しで雪がだいぶ溶けたので

4月からぽーちゃんと子牛を外に出したよ。

 

ぽーちゃんのところはまだ少し地面は寂しげ。

草が生えてくるまでは

牛さんの草持っていってあげてるよー

 

子牛、といっても離乳して数週間が経ち、

育成舎の環境に慣れてきた子たちを

外のパドックに出してみたよ。

想定してたけど、まぁ走り回ってあっちゃこっちゃになって

挙げ句一頭脱走したよ!笑。

道路に出ちゃったもんだからヒヤヒヤ。

もしそれで車が牛を轢いたとしても

持ち主の私たちに責任があるからね。脱走ヤメテ!

前に紹介したとおり、パドックは電気はしらせた牧柵で

囲ってはあるのだけど、興奮していたり

初めてパドックに出る牛たちがいたりしたら

牛たちが慣れて、騒がしくなくなるまで

見守っていてあげるよ

一度電気に触れれば、結構痛いから学習するんだけど

興奮状態で走り回ってぶち抜かれる時は

一瞬だから本当にヒヤヒヤ。

外出すようになって5日ほどたった今は、

みんな落ち着いてるよー

離乳の子たちだいぶ増えてきたから

育成舎の中一区切りしてるんだけど

離乳して連れてきたばかりの群は、ちょっと前まで少し調子崩してたよ

それまではハッチという小屋みたいなのに

個別で過ごしてきた子牛たち。

いきなり環境がかわって、見知らぬ他の牛と同居になって

ストレスかかっちゃったなぁ。

私も中高一貫校を高校から編入した時

周りの人たちは中学から知り合いで盛り上がっていたから

かなり心細かったのを思い出した。。

牛も人も一緒だねぇ

 

さて、次は親牛をパドックに出す予定だよ

日曜日に買い出しして月曜日から出せるかな

またその様子は更新します〜

 

 

 

牛さんのつめきり

 

こんにちはー

あったかくなったねぇ。

道東でも随分と雪がとけたのだけど、

うちの周りアスファルトじゃないからぬちゃぬちゃ!

まだまだ寒い日とぽかぽか暖かい日が続くね〜

この前雪が降った日はめちゃ寒くて

一気に景色まで冬に逆戻りしたよ

そんな日に、牛の削蹄をしてもらったよ

 

牛の蹄をきれいに整える専門の方たち、

削蹄師さんに牛一頭一頭、4本足全てみてもらったよ。

削蹄枠といって、牛の足を持ち上げておける器具に牛をおいて、

蹄の先端から地面につく真裏の部分まで、

丁寧にみてつめきりしてくれるよ。

牛の蹄は第二の心臓と呼ばれるほど、

血管のポンプが張りめぐらされていて

一括りに蹄の病気といっても、名前のついてる病気が何種類もあるよ。

そのくらい牛にとって蹄は命!

そりゃそうよね、700キロ近くの自分の体を支えている

たった4本の足、地面と接する部分は

蹄の裏のほんのわずかな部分。

蹄病は重症になったら立てなくなったり、

立てないとお乳を搾れないので

牛の健康が負のサイクルに陥るよ

足痛いと気持ちがブルーになるものねぇ。

私も牛に足踏まれたりサイズの合わない長靴で靴擦れしたりと、

足事情は散々泣かされてる。。

そうならないために、定期的なケアが必要。

パドックに出したり放牧したりしているなら

牛が歩く姿をみれるから、足や蹄が痛かったら

引きずって歩いたり、歩様がおかしいことで発見できるけど

牛舎につないだままだと、中々異常の発見が遅れるので

一年に3、4回は削蹄した方がいいと言われているよ

 

うちでは今回、1月に分娩した親牛たち33頭を

一気に削蹄してもらったよ。

一頭だけ包帯ぐるぐる巻きで帰ってきたよ

次は4月にもう半分の親牛たちをやってもらって、

雪がとけたらパドックに牛を出す予定でいるよ

 

週明けたらもう4月で

畑の雪が溶けて、地面が見えてきたら

肥料まきが始まる。あっという間だろうな

春よ早くこい!

 

 

 

いのちをつなげ

 

おはようございます

今日は、少しディープなお話かも。

長くなるのでお時間ある方はお付き合いください

 

その子牛は、予定日より1ヶ月近く早く生まれた。

主人が片手で抱き抱えられるほどだったから

おそらく体重は20キロ台前半くらいしかなくて

最初にみたとき、中型犬かと思うサイズ感に

ほんとに牛?って印象だった。

主人とオニチビ、って呼んでいた

それでも、ミルクを飲む気は他の子と負けないくらいあって

他と同じだけのミルクの量を下痢せずやり続けて、

生まれて2週間後、市場に出品した。 

 

その日は他にもうちから数頭出品した中で、

一番のチビは買いに来た農家に見向きもされず

案の定、買い手ナシでうちに戻ってきた。

肉用の子牛が初生牛として上場できるのは

生後2ヶ月まで。それを過ぎると、さらに値段がつかなくなる。

私たちとオニチビとの戦いはその後だった。

 

下痢をして飲まなくなって、治ったかと思えばまた飲みがわるくなって。

ある日呼吸が変だなと思って獣医さんよんだら

重度の肺炎と言われて、いつ死んでもおかしくない状況にまでなった。

お母さん牛の体の中にいる時、最後の1ヶ月で発達する肺の機能が

未発達のまま、生まれてきちゃったって獣医さんは言っていた。

それでも、獣医さんの点滴とオニチビの根気で

なんとか持ち堪え、そこからは他の子より手厚く、

頻回でミルクをやること10日間。

ついに今日、オニチビは旅立つよ

 

主人がポロッと

うちを出られたとしても、次の農家でこいつは長く生きられるかなあ

って言ったのが忘れられない。

見切りをつけるのは、簡単だった。

早々に見切りをつける農家は正直、いる。

ただ、1ヶ月早く生まれちゃっただけ

それまで親牛が9ヶ月間、懸命に育てた命、

私たちはそれを次につなげたい。

競馬のとあるジョッキーが言った印象に残る話しがある

競走馬は、すきで競走馬として生まれたわけじゃないと、

本気で向き合わないやつは馬に失礼だと。

家畜みんなそうだと思った。

人間の役に立つため、食べるものを生産するために彼らはそこにいる

オニチビ、よく頑張ったね!

ゼーゼー呼吸しながらもよくミルクのんだね。

生まれて6週間で、普通の子牛の2週齢くらいの大きさにはなった。

さぁ行け、次の農家先でしっかり生きて、

立派に肉用牛としての人生を全うしておいでね

 

 

 

わが家の餌配り事情

 

こんばんは

 

分娩がひと段落して、仕事のリズムがつかめてきたので

手伝いに来てくれていた親が帰って1週間。

坊ちゃんと牛舎に毎日行ってるよ

朝はずーっと寝てるんだけど

夕方はひとり遊びしてたりぐずったり、

シナぷしゅ見たり。

 

仕事中はなかなか遊ぶ時間がとれないから

夜帰ってきてから

私たちどっちかが家事しながら

どっちかが坊ちゃんと遊んでるよ

夜寝る前の授乳と寝かしつけは基本、主人がやってくれるので

眠くなけりゃこうしてブログがかけるという。

 

さて前置きが長くなったけど

今日は牛たちにどうやって草与えてるのって話。

自分たちで作ったロールサイレージを

ロールカッターという機械にのせて

牛が消化しやすいように切断してあげてるよ

刃がついていて、ロールがくるくると回りながら

ガッシャンガッシャンと草を切っていくよ

 

で、このロールカッターをトラクターで牽引して

牛の目の前の通路に餌を落とせたらいいのだけど

これが、大誤算〜〜〜!

なんと、ロールカッターが通る幅は足りているのに

高さが足りなかったという。。

なので今は、400リットルの大きな台車に草をのっけて

自分たちの手で草をよっせよっせあげてるよ

毎日、靴の中や下手したら服の内まで

全身草まみれになりながら餌やりしてるよー

 

と、いうのをやっぱり昨日寝落ちてしまったので

餌やり終わって休憩中に投稿。

 

 

今朝餌あげた直後の写真。

牛たちお腹いっぱいたべてね!

 

全員親になったよ

 

こんばんは

分娩予定日から10日あまり遅れていた子が

今日分娩したよ。

これにてしんちゃん牧場、

買ってきた牛みんな分娩して親牛になったよ。

今日分娩した子は、なんと

子宮捻転してますと獣医さんに伝えられ、

なんとかねじれはなおしたものの

産道がせまいとのことで緊急オペで帝王切開に。

子牛は半ば諦めていたんだけど

親子で無事に帰ってきてくれたよ〜

お母さん牛さんお疲れさま!子牛さんようこそ我が家へ!

 

お母さんになった牛は、これから子宮が回復し次第、

次のお産にそなえるよ。

分娩してから2ヶ月くらいは

ちょうどお乳を出す量がピークになるので、

親牛は分娩後の体の回復とお乳の生産に

エネルギーを使うよ。

繁殖にむかうエネルギーは、後回しになっちゃうから

いかに分娩前後にたくさん食べてもらうか、が次のお産のためにも重要。

牛が痩せてきてないか、

太り過ぎても受胎しにくくなるので

太ってきてないか、観察しながら

餌の量を調整したり、栄養ドリンクやって調子を整えるよー

 

順調に分娩してから100日前後で授精して受胎すれば、

牛の妊娠期間はヒトとほぼ同じ280日くらいなので

1年間に1産、のペースで繁殖のサイクルが続くけど

牛も生き物なので、そう順調にいく牛ばかりではないから

分娩の間隔が広くなって、

これからは分娩が2ヶ月に集中するなんてことは

なくなるんだろうな。

大変だったぁ、この2ヶ月。。

もう分娩いやだー!って何回思ったことか。笑

分娩がみんな終わって、一年後まで初生子牛にあうことないんだと思うと

少し寂しい気もするけど

とりあえずは今いる子牛たちに

全力でミルクあげて育てあげたいと思います!

 

さて3月も更新がんばるぞ